家庭からの持ち込み相次ぎ市内のごみ箱激減/モラル低下が原因
update 2005/3/13 13:54
函館市が観光スポットやバス停などに設置しているごみ箱の数が、最も多かった時期と比べ3分の1にまで減少している。ごみ処理の有料化に伴い、家庭ごみが持ち込まれるケースが相次ぎ、管理委託を受ける各町会が撤去を申し出てきたのが主な理由だ。ただ、市民や観光客の利便性を考えると一定数は必要。一部住民のモラルの低さが改められなければ、今後も設置個所が減り続けていくのは確実だ。
市環境部がこれらの場所にごみ箱を置いたのは1973(昭和48)年度。各地域の要望を受け、市民にはなじみのサイロ型をメーンに設置を進めてきた。88(同63)年度からは管理を各町会に委託。設置場所は89―91年度に最多の236カ所に上った。
減少の要因は大きく2つに分けられる。一つは缶、瓶、ペットボトルの分別収集開始だ。ごみを分ける手間が増えたため、99年度には前年度比41カ所減の190カ所になった。
最大の波はごみ処理が有料となった2002年度以降。同年度は前年度の168カ所から、119カ所まで激減。家庭ごみの持ち込みがあちこちで目立ち始め、分別しなければならない各町会が悲鳴を上げた格好だ。
その後も家庭ごみの持ち込みは後を絶たず、設置個所は減少の一途。03年度は99カ所となり、本年度もすでに83カ所にまで落ち込んでいる。
同部は基本的に順次減らしていく方針。ただ、持ち帰りの原則が徹底されることを想定しており、「現在の減少傾向は本来の姿ではない」と困惑気味だ。その上で「やはり、モラルの向上が必要」とあらためて市民に呼びかけている。
提供 - 函館新聞社
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