ペイオフ全面解禁控え大半の自治体が対応策進める

update 2005/3/11 10:46

 4月のペイオフ全面解禁を控え、渡島管内の自治体の大半は、金融機関が破たんしても預け入れが全額保護される決済用預金の導入と、預金と借入金を相殺できるよう契約を見直すことを検討している。ともに公金の安全を最優先させた全国でも主流の対応策で、各自治体とも詰めの協議を急いでいる。

 ペイオフは定期預金などを対象に2002年4月、一部解禁になった。4月からは普通預金などを含め、全面解禁となり、払戻保証額は元本1000万円とその利息のみとなる。このため、金融機関に多額の預金がある市町村は対策の構築が急務になっている。

 渡島管内では、利息はつかないがペイオフの対象外となる決済用預金を導入する方針の自治体が13市町中11市町(実施済み含む)。また、各種基金などの預け入れについて、起債(借金)を含む借り入れとの相殺ができるよう検討しているのが11市町(同)に上った。

 函館市は公金で決済用預金、起債で相殺方式を利用する。たとえば、これまで普通預金に預けていた中小企業金融対策費約83億円(2005年度当初予算)は、4月から決済用預金に切り替える。

 市財務部は「公金は安全性が第一。決済性預金を活用することで心配はまったくない」と話す。

 決済用預金の導入を見送る方向の福島町は「預け入れと借り入れのバランスを保つことで、公金は保護できるのでは」としている。

 一方、決済用預金と相殺方式をともに導入しない方針の鹿部町は「預け入れ先の金融機関に問題はなく、現時点で新たな対策は考えていない。ただ、情報収集は今後も十分にしていく必要がある」と話している。(吉良 敦、奥山秀俊、宮木佳奈美)

提供 - 函館新聞社



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