建具業界に高齢化の波

update 2005/3/11 10:45

 函館で、戸や窓枠、障子などを作る建具職人の高齢化が進んでいる。特に、木製建具を扱う事業所の従業員の年齢は、50代が最も多い32・7%で、これを含む57・4%を50代以上が占める。サッシなどの鋼製建具事業所では、30代が最多の33・5%だが、40代以上も42・7%と多く、後継者対策が急務な実情があらためて示された。操業年数は、回答した事業所のすべてが15年を超えており、中には82年という事業所もあった。

 後継者対策を考えた「地場・伝統産業後継者育成対策推進会議」に合わせ、函館建具工業協同組合(葛西松夫理事長)が昨年、組合員に実施したアンケートで分かった。41社中、木製建具27社、鋼製建具7社の合わせて34社から回答があった。

 木製建具事業所の従業員の年齢は50代以上が多いのに対し、29歳以下は8%と、70代以上の4・3%に次いで少ない。一方の鋼製建具事業所は、60代以下のバランスがとれている。

 操業年数が長い木製建具事業所は、50年以上が40・8%(11件)と圧倒的に多い。次いで、30―49年が44・4%(12件)、15―29年が14・8%(4件)だった。鋼製建具事業所は、15―29年と30―49年が3件ずつ、50年以上は1件のみだった。

 葛西理事長は「最近は人を育てる体力を持てない事業所が多く、即戦力になる経験者を採用する傾向にあった。就業者の高齢化打開策として今後は、高校生など若者への積極的なアピールをするとともに、組合として教育する環境を整えていきたい」と話している。

提供 - 函館新聞社



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