シュレッダー販売好調
update 2005/3/6 13:00
4月からの個人情報保護法全面施行を前に、書類などを裁断するシュレッダーの販売が好調だ。不要になった情報が記された文書などが、第三者へ流出する事故を防ぐためで、函館市や近郊の文具店では、メーカーが作製したチラシとともに商品を並べ、必要性を訴えている。また、家電量販店ではOA機器コーナーに人気機種を並べ、PRに躍起だ。法の対象とはならない一般家庭でも普及しつつあり、幅広い層からの需要がある。
同法は一定の個人情報を利用している企業に対し、情報を適切に取り扱うことを求めている。対象となる企業では、情報の収集、管理を徹底し、廃棄もより徹底しようとシュレッダーを導入、印刷物や記録媒体を第三者が判別できないように裁断し破棄する。
上磯町七重浜の石田文具(後藤理香店長)では「もともと3月は決算期でシュレッダーの需要は多いが、今年は傾向が違う。法律の施行に合わせたものとみている」と話す。
12月も大掃除で需要は多いが、ともに新規購入や代替によるもの。だが「最近の需要は追加型」と同店。病院や大きな企業では今まで、大型のものを事務局や中央の部署に1台設置し、それぞれが持ち寄って裁断していた。しかし、管理をさらに徹底し、不要なものはすぐに処理したり、移動中の紛失などを防止したりするため、各部署で導入する動きがあるという。実際に「市内の病院では病棟ごとに導入。約10台の納入があった」(同店)という。
一方、法の対象にはならない企業や一般家庭でも、以前に比べると購入数が増えている。同店によると「個人の客は、捨てたはがきなどが盗まれるなどしたら、自分や相手に迷惑がかかる」と購入するケースが目立つ。情報が悪用され、犯罪にもなっている世相を反映しているようだ。
シュレッダーは手動によるものから大量に裁断できるもの、CDにも対応するものなどさまざま。価格も千円前後から数万円と幅広い。
準備を進める企業がある一方で、市内の家電量販店では「今のところ普段と販売台数は変わらないが、必要性を検討した結果、これから買い求めるところも出てくるのでは」とみている。企業用、家庭用とも、需要はしばらく続きそうだ。
提供 - 函館新聞社
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