「新・函館市として一丸」市長が市政執行方針/定例市議会開幕

update 2005/2/26 13:05

 函館市議会第1回定例会が25日開会し、井上博司市長が新年度の市政執行方針、金山正智教育長が教育行政執行方針を述べた。井上市長は市町村合併により、国内有数の水産都市になったことを強調。「豊かな自然に学び、地域に潜在する能力や財産に光を当てていくことが、厳しい時代を乗り切る最善の方策」とし、新・函館市が一丸となり、地方財政の逼迫(ひっぱく)という難局に臨む姿勢を示した。金山教育長も同様に、各地域の伝統や資源を生かしながら、「新・函館市としての一体感を醸成し、共に学び、高め合うことができる生涯学習の充実に努めたい」とした。

 井上市長は基本姿勢として、市民福祉の向上と地域振興に向け全力を挙げるとし、重点目標には市役所の自己改革、知の集積によるまちづくりなどを掲げた。

 主要施策について、国際交流では、韓国・釜山市との国際定期コンテナ航路の開設を目指すほか、姉妹都市のロシア・ウラジオストク市建設145周年記念に合わせたチャーター便による訪問団派遣、国主催の日露修好150周年回航事業への参加などを挙げた。

 国際水産・海洋都市構想関連では、海の生態科学館の基本設計策定をはじめ、総合研究センター設置への基礎調査や、臨海研究所、産学官交流プラザの整備を進めるなどとした。

 福祉分野では、市立3病院の連携強化や国保事業の収納率向上、公立保育園の民営化の推進などを課題とした。

 産業振興では、北海道新幹線着工に向けた新函館駅とのアクセスの確保や、並行在来線の扱いに関する協議、新・函館市として初めてとなる水産振興計画の策定、地場産品販売センターの整備などに力を注ぐとした。

 また、市町村運営の基本原則や理念を示す自治基本条例の制定について検討するほか、職員定数や事務事業の見直しや、アウトソーシング(業務外部委託)を一層、進めるなどとした。

 金山教育長は、まちを支える人づくりにおいて教育の役割は重要とし、「新しいまちづくりに貢献できるよう、積極的な教育行政を推進したい」と述べた。

 主要施策では、中央図書館の開館に向け、新たな機能・施設を生かした事業展開、箱館奉行所の復元では実施設計に着手する。地域共有の財産である「縄文文化」をテーマにした企画展の開催なども挙げた。また、市立東・北両高校を進学型の単位制高校とするため、2007年度統合に向けて準備を進めるほか、児童生徒数の減少が進む中で、小中学校の再編についても検討するとした。(奥山秀俊、宮木佳奈美)

提供 - 函館新聞社



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