市、新規高卒者の緊急雇用対策廃止
update 2005/2/24 10:29
函館市は、2004年度まで3カ年続いた新規高卒者の緊急雇用対策を05年度、廃止する。人件費として総額2億400万円を投入したが「思ったような効果が得られなかった」(人事課)ため。高卒者の就職内定状況は依然として厳しいが、これに替わる対策は現段階では、予定されていない。
緊急雇用対策は、ワークシェアリング(労働時間短縮などによる仕事の分かち合い)などを導入し、02年度から始めた。3カ年で154人の応募があり、115人を採用した。雇用期間は1年間。終業後の時間を活用し、自主的な資格取得によるスキルアップや、進路目標の発見を狙っていた。
このため、採用者には通常の臨時職員にはない研修を実施。日数は、4月の採用時を含め年5日。公務員としての心構えやパソコンの使い方、離職後の進路相談などが主な内容で、採用期間内にほかの就職先が見つかった場合は離職も可能だった。
しかし、聞き取り調査などの結果から、この間に積極的に求職活動をした人がごく少数であることが判明。市の思惑とは裏腹に「単なるアルバイトで終わる人が多く、望んだ結果を得られなかった」(同課)という。
一方、高校の進路指導担当者は、同対策の廃止を冷静に受け止めている。函館商業高校の進路指導担当者は「どうしても就職が決まらなかった時の最終手段として考えていた生徒が多かった」と振り返り、「一時しのぎの対策より、正社員の雇用を増やすような施策を実施してほしい」と話している。
提供 - 函館新聞社
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