間伐材出荷に補助金制度

update 2005/2/24 10:28

 函館市は新年度、森林資源の有効活用を狙いに、間伐材出荷への補助金制度を設ける方針を固めた。1ヘクタール当たりの間伐作業に対して1万7000円を助成する現行制度に、出荷経費の一部として1万8000円を上乗せする。市農林課は「間伐材の利用促進につながる」と効果に期待している。同課によると、国や道、市町村による林業への助成制度は各種あるが、間伐材の出荷を対象にした取り組みは道内でも珍しいという。

 市が現在、実施している森林所有者向けの造林事業整備促進補助金は、いずれも年間1ヘクタール当たり、間伐に1万7000円、枝打ちに1万2000円、草刈りに6000円(年2回実施で1万円)を支出している。

 ただ、間伐された樹木は安価な輸入木材に押され、出荷すると輸送コストなどがかさんで赤字になってしまうのが実態。このため、集成材やチップなどの原料にできる間伐材のほとんどは、山林に捨てられたままになっている。

 市は今回、これらスギやトドマツなど、本来であれば木材として使用できる間伐材に着目。出荷にかかる経費を助成することで、資源の活用を促す。

 新年度予算案には市町村合併による対象者の増加も含め、本年度当初比70・3%増の496万円を盛り込んだ。同課は新制度の利用は10数ヘクタール分になると見込んでいる。

提供 - 函館新聞社



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