公立高校の在り方を考える懇談会

update 2005/2/24 10:28

 渡島管内における公立高校の未来像を探ろうと、「第2回渡島管内公立高校の在り方を考える懇談会」(夏井邦男委員長)が23日、渡島合同庁舎で開かれた。通信制高校の設置、小規模校の連携、中学校に対する情報発信など、委員からはさまざまな側面から提言があり、地域の高校教育のあるべき姿を話し合った。

 同会は、少子化や高校の小規模化、ニーズの多様化などを受け、渡島教育局が独自に設置。昨年11月に第1回を開いた。今回から公開制とし4人が傍聴。委員14人のうち12人が出席した。

 会議では、公立高校各校が特色を鮮明にし、中学校などに積極的に情報発信していく必要性を複数の委員が指摘。「特色を出せず中途半端な学校は子供たちに人気がなくなってしまう」「私学は生き延びるため精いっぱい努力している。公立はどうか。公立普通科高校ももっと違いや特色を出し合うべきだ」などの意見が出された。

 生徒数の減少に伴い間口(学級)削減が続くことについて、「多様な選択や専門的な学習がわずかな教員でできるか。子供が少ないから間口を少なくしていくと、先細りしていく」との声があったほか、教員派遣など渡島西部(木古内、知内、福島商業、松前)4高校の連携、遠隔教育などの案も出された。

 このほか、道内唯一の通信制公立高校、有朋高校(札幌)の協力校体制改善について提言も。道内に32ある協力校の一つ、函館中部高校の現状として「有朋の生徒が300人在学しており、札幌に次いで多い。定時制教員が掛け持ちしているが無理がある。学校を独立して作るべきでは」という発言もあった。

 協議内容は7月に中間報告、11月は最終報告として道教委に提出される。道は2006年度末に策定予定の「高校教育に関する指針」に反映させたい考えだ。

提供 - 函館新聞社



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