４月から道南全市町で個人情報保護条例施行

update 2005/2/23 11:24

　４月から個人情報保護法が全面施行するのに合わせ、渡島・桧山管内の全２３市町は個人情報保護条例を４月から施行する。同条例未制定の渡島管内の２町と桧山管内の１町は、いずれも３月の町議会定例会に同条例の制定案を提出する予定。市や町で扱う個人情報は数も多く、多岐にわたるため、各自治体は職員への周知徹底が求められる。

　高度通信社会が進展する中、個人情報の有用性に配慮した個人情報保護法は２００３年５月に成立。国、地方公共団体、民間業者など、個人情報を取り扱う機関・業者の義務などを定めた規定は、４月から施行される。このため総務省は地方公共団体に対し、同法全面施行までに同法に基づいた条例を制定するよう求めている。

　道南で未制定の自治体は渡島管内が知内、森両町、桧山管内が乙部町。４月１日に砂原町と合併する森町は、制定済みの砂原町の条例を参考に作成する。その後、「合併と同時に条例は一本化する」（森町総務課）。知内町は「国の情勢や他町村の動きを見ながら作業を進めていた」（総務課）と話す。０２年度ごろまでに条例の原案を作成していた乙部町は、「国の法改正を盛り込んで今回提案する」（同）。

　個人情報とは、氏名、生年月日など、個人を特定する情報。身体や財産などの情報も、氏名と一体となっていれば該当する。同法は個人情報を取り扱う事業者の義務として（1）利用目的の特定（2）適正な取得と利用目的の通知（3）安全管理（4）第三者への提供制限―などを規定し、違反者には罰則を科す。条例も違反した職員に対する罰則規定を設けるなどしている。（吉良　敦、宮木佳奈美）

提供 - 函館新聞社

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