友田さんが小中学校に「さすまた」寄付

update 2005/2/18 11:03

 【七飯】学校を舞台にした悲しい事件が続く中、軍川小学校(中山修一校長)の校務補、友田正志さん(59)が、手作りの護身用「さすまた」を町内全小中学校に寄付し話題になっている。先日、町校長会から感謝状が贈られ、友田さんは「このさすまたが使用される機会はあってほしくないが、万が一の時に役立ってくれれば」と話している。

 友田さんは函館市内で会社務めをしていたが、10年ほど前に退職。1998年から東大沼小、2001年から軍川小で校務補として勤務している。

 今回のさすまた製作は、廃棄処分する予定の大量の木の棒がきっかけだった。刃物を持った犯人を取り押さえるのにさすまたを常備している学校があることを知り、「この棒で手作りできないだろうか」と試行錯誤を重ねた。動きを封じる半円形の金属部分には自転車のタイヤのフレームを4等分して代用。棒の部分にもニスを塗り、フレームと棒をつなぐ金具も頑丈にし、昨年12月に完成させた。

 これを軍川小、東大沼小、大沼中に2本ずつ寄贈したところ評判になり、その後町内の全12小中学校に2本ずつ贈った。各学校ではさっそくこれを使用した防犯訓練も行っており、校内での不審者撃退に欠かせない存在となっている。

 友田さんは、もともと物作りが得意で、同町軍川の自宅も3年かけて手作りしたログハウス。校内の備品なども数多く手掛けている。今年度で定年退職となるため、このさすまたは校務補として最後のプレゼントとも言える。

 友田さんは「学校の仕事から離れても、今後は地元住民として子供たちを危険から守っていきたい。このさすまたが使われることなく、子供たちの笑顔が絶えない学校であってほしい」と願っている。(小川俊之)

提供 - 函館新聞社



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