大野で合併の住民投票条例案否決
update 2005/2/16 11:05
【大野】大野町議会は15日、第1回臨時議会を開き、住民グループの直接請求による「上磯町と合併することの可否を問う住民投票条例制定案」を反対13、賛成4で否決した。これによって昨年12月以来中断していた両町の合併協議は今月中にも再開し、来年2月の「北斗市」誕生へ再び動き出す。
同条例案は「大野町・上磯町の合併の住民投票を求める会」(古俣芳衛・木下寿実夫共同代表)が、昨年12月に集めた796人分の署名とともに町に請求。この日の議会に吉田町長は「住民投票条例を制定する必要性は認められない」とした意見書を付けて条例案を提出した。
条例請求代表者として木下、古俣両代表が意見陳述した。木下代表は「前回の町長・町議選では合併について問われていなかった。合併という重大な事案は住民投票による判断が不可欠」、古俣代表は「合併協議のスピードがあまりにも速すぎ、一般の町民には理解できないまま多くの議決が行われてきた。住民投票をぜひ実現させてほしい」と訴えた。
討論では5議員が「すでに十分な議論を尽くした」などと反対意見を、4議員が「住民に十分な情報が提供されていない」などの賛成意見を述べた。
閉会後、吉田町長は「町の発展や暮らしを守るために合併は最善の選択。議員各位の否決の判断に感謝したい」と話した。否決の報を受けた上磯町の海老沢順三町長は「吉田町長の合併へ向けた強い信念が実り、議会の賛同を得られてよかった」とコメントした。
古俣代表は「住民の声が届かなかったのは非常に残念。この結果を受け再び住民の声が高まれば、新たな働きかけをしていきたい」と語った。(小川俊之)
提供 - 函館新聞社
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