検証・函館市新年度予算(1)
update 2005/2/15 11:00
函館国際水産・海洋都市構想は新年度、策定から3年目を迎える。構想推進費として1億4580万円が計上され、「土台づくりをさらに進める年になる」(企画部)。
目玉事業は「産学官交流プラザ」(仮称)の整備だ。北大大学院水産科学研究科・北大水産学部の敷地内(函館市港町3)に、北大が建設する予定の「マリンサイエンス創成研究棟」(仮称)内に建設する。整備事業費1億円を盛り込んだ。
当初、北大に建設費として1億円を寄付して整備する方針だったが、総務省が認めず、北大と市が各施設をそれぞれ造る「合築」の形態を取ることになった。
同棟は3階建てで、北大の部分は約1950平方メートル、市の部分は約370平方メートルb。市の施設は、大学の研究成果を地元企業や各大学に還元するほか、地域にある各研究技術を結びつけるコーディネート的役割を担う拠点施設としての利用が見込まれている。2005年度中に建設され、06年春、利用開始の見通し。
函館臨海研究所(仮称)の整備事業費は1970万円。旧函館西警察署(同市大町13)を再生して造る方針で、鉄筋コンクリート2階建て、延べ床面積約1100平方メートル。05年度は地質調査、基本設計、実施設計までを行う。07年度には新施設が誕生する予定だ。
函館国際水産・海洋都市構想のメーン施設は、旧函館ドック跡地に建設を計画している「国際水産・海洋総合研究センター」。市は国、道、大学と共同して学術研究機関を集積する考えで、国内初の施設を目指す。
省庁、道、大学など10機関で構成する、同センターの整備検討会議の初会合は昨年10月開かれ、話し合いが緒に就いた。
05年度は、整備に意欲を示す北大について、「どういう整備が可能か、内容を詳しく検討していく」(同部)。さらに、同検討会議を2回開く予定で、同センターの整備調査費として1100万円を盛り込んだ。
これらのほか、04年度から始めた水産・海洋産学官連携促進補助金に500万円など。
「部分部分を先行して整備していく格好で、構想の基盤づくりを一歩一歩進めていく」と同部。最終的には地域産業の活性化を目的とする同構想が、おぼろげながら姿を現しつつある。
宗 ・・旬r
10日発表された新函館市の2005年度予算案。一般・特別・企業会計の総額は2757億5100万円で、合併後初の予算は水産振興を中心に、旧4町村への配慮をにじませた編成となった。苦しい財政事情の中、市はどんな事業を計画しているのか、検証する。(吉良 敦)
提供 - 函館新聞社
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