ブロッコリー中心に新規作物の導入に取り組む「乙部町契約野菜生産出荷組合」設立
update 2005/2/9 10:18
【乙部】新年度からブロッコリーを中心とする新規作物の導入に取り組む、「乙部町契約野菜生産出荷組合」の設立総会が8日、千岱野研修センターで開かれた。町内の農家9戸と農業生産法人・乙部ファームの合計10戸で組合を組織。総会では組合長に林義秀氏を選出した。林組合長は「画一的に市場に出荷するだけでは、消費者ニーズに合わせた出荷販売にならない。生産振興や農業者の所得向上にもつながらない。町からの提案は千載一遇のチャンスだ」と意気込みを述べた。
町はブロッコリーを中心とする新規作物の導入・産地育成を「町農業再生プラン」の中核に位置付けている。
総会に出席した、寺島光一郎町長は「選別から加工までを農家が行うことで雇用が生まれ、若者が定着できる。乙部の取り組みが成功すれば、近隣町や道南各地にも産地が広がる」と激励。檜山南部地区農業改良普及センターの佐々木高行所長は、センター内に技術支援チームを設け、産地育成をバックアップする考えを示した。
同組合は新年度、ブロッコリー14・7ヘクタール、スイートコーン11ヘクタールを作付けする。ブロッコリーは同じ畑で続けて栽培すると、品質低下や疫病の発生など「連作障害」が生じるため、輪作用のスイートコーンと大豆の導入を同時に進める。
作物は各農家で選別し、姫川地区に設置する冷蔵・集出荷施設に搬入。発泡スチロール製のコンテナで氷詰めにして出荷する。
出荷先となる、大手農産物卸売商社のベジテック(東京)は、国内産農作物の需要が高まっている大手スーパーやコンビニエンスストアチェーンを販路として確保。従来は廃棄を余儀なくされていた規格外品も、加工用原料として受け入れる。
また、大豆栽培では、納豆メーカーのあづま食品(栃木県河内町)が岩手県内で栽培している小粒黒豆「黒千石」のほか、町が栽培権を取得、町内固有品種として育成する「大黒」「飯詰大莢(いいづめおおざや)」などの種子栽培に着手する。約60アールの試験ほ場で種子を増殖、2006年度以降の本格的な栽培開始に備える方針だ。
提供 - 函館新聞社
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