歴風会が04年度の歴風文化賞を発表
update 2005/2/8 10:06
函館の歴史的風土を守る会(歴風会、清野恒夫会長)は7日、2004年度の歴風文化賞を発表した。函館の歴史ある風土を市民の手で後生に伝えるのが目的で、毎年、会員の推薦などを基に選出し、表彰している。今年度は建造物4件、個人賞1人、団体賞2団体、原風景1件の8件。3月11日に五島軒本店(函館市末広町4)で表彰式が開かれる。
1983年度に第1回が開かれ、今年度で22回目。受賞者は1月30日の運営委員会で決まった。
「保存建築物」に選ばれたのは「藤沢一邸」(同市時任町10)と「安達しげ邸」(同市時任町10)。藤沢邸は、1934(昭和9)年に建築された木造2階建ての純和風住宅で、安達邸も同年に建てられた木造の平屋建て住宅。いずれも昭和初期の和風住宅の歴史を知る上で貴重な建築物となっている。
「再生保存建築物」は「大手町ハウス」(同市大手町5、阿部基子さん所有)と「加賀谷旗店」(同市大手町10、加賀谷聰徳さん所有)。
大手町ハウスは1918(大正7)年に木造2階建ての事務所として建てられ、道漁業公社などが使用。88年以降は空き家で、昨年6月に再生し、喫茶店として利用されている。大正時代の事務所建築の歴史を伝える。
加賀谷旗店は、1914(大正3)年建築の木造2階建て工場兼店舗併用住宅。幾度かの補修を経て、美しい和風のたたずまいに。大正初期の店舗併用住宅の歴史を知る上での貴重な建築物。
個人賞には函館産業遺産研究会会長の富岡由夫氏(79)が選ばれた。機械工作法、金属材料などの研究に携わり、函館の工作機械、船大工道具などの収集、調査、保存に尽力している。
団体賞は「どんぐりを植える会」(松永勝彦会長)と「竹田峰水会」(竹田君子会長)。どんぐりを植える会は、植林活動を展開し、1995年の創立から約3万本を植樹している。竹田峰水会は、はこだて冬フェスティバルでチャリティー茶会を20年間続けるなど、市民のお茶文化を伝えている。
原風景は同市元町の「八幡坂」。函館港を見下ろし、夏はニセアカシア、冬はイルミネーションで彩られる。坂の石畳が歴史を感じさせる。(吉良 敦)
提供 - 函館新聞社
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