政策投資銀・大川副総裁に聞く
update 2005/2/5 10:24
地域再生や地場産業育成を手掛ける政府系金融機関、日本政策投資銀行。年々地方支援を強めており、函館でもさまざまな大型プロジェクトを展開している。4日、視察のため来函した大川澄人副総裁(57)に、事業展開などを聞いた。
(聞き手・喜多真哉)
――今年の函館でのプロジェクトは。
昨年11月から建て替えが始まった五稜郭タワーへの融資や、学術・研究都市を目指す函館市の「国際水産・海洋都市構想」の具体化に向けた支援などがあります。PFI(民間資金活用による社会資本整備)など、さまざまな資金調達方法が考えられますが、柔軟に対応していきたい。来年度着工が決まった北海道新幹線関連でも、新函館駅周辺の開発などで、かかわることになるでしょう。
――昨年6月、函館事務所長を非常駐化しました。地元では、将来、事務所を閉鎖するのではと不安もありました。
函館は道内では札幌に次ぐ重要拠点。閉鎖はありません。ただ、事務所の在り方を見直してはいます。金融機能の高度・専門化する中、少ない人数の事務所が、単独でプロジェクトを運営するには限界があります。そこで、事務所を情報の窓口とし、それを受けた本支店のチームがソリューション(問題解決)に当たるよう役割を分けています。
――函館経済をどう分析しますか。
地方で景気の回復感がないと言われていますが、全国を回ってみると、意外とそうでもないような気がします。お会いした経営者の顔色もいいですし。
函館は、多くの人が良いイメージを抱いている街で、地域間競争ではそれだけでも有利です。新幹線の効果も大きい。お客が増えるだけでなく、設備投資の実施やサービスの工夫など、マインドが前向きになります。今が“真の函館ブランド”を築き上げる時ではないでしょうか。各企業がCSR(企業の社会的責任)を徹底し、信頼される地域づくりに励んでほしいですね。
提供 - 函館新聞社
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