大農高で生ごみ再利用研究本格化

update 2005/2/5 10:24

 【大野】大野農業高校(安井孝介校長)は新年度から、生ごみ再利用の可能性を探る本格的な調査、研究に入る。一般的に生ごみ処理に有効とされるミミズや有用微生物群「EM菌」の特性などを調べることで、両者の効用を科学的に解明する。同年度内に最終報告をまとめる予定で、将来的には生ごみ処理装置の開発につなげたい考えだ。

 同校では2003年度から、ミミズを使った生ごみ処理の実験を重ね、一定の処理能力があることが分かったため、処理過程の解明に乗り出す。研究は、道の「夢と活力あふれる高校づくり推進事業」として行われ、同校の梅田英一教諭が指導し、生徒主体で進める。

 具体的には、シマミミズの生態調査や排せつ物の成分を分析する。産卵数や周期、活動最適温度などから、最適な処理環境を見つける。ふんと尿に分けた排せつ物の成分を調べ、肥料としての能力を数値化する。

 昨年11月、ミミズを使って生ごみを処理させ、排せつ物をふんと尿に分けて採取する装置を製作し、校内のビニールハウスに設置。土に含まれる余分な水分を取り除くため嫌なにおいが抑えられる上、それまで捨てていた尿を有効活用できる利点もある。

 EM菌は、乳酸菌や酵母菌、光合成細菌など、数多くの細菌の集合体のこと。近年、家庭用の園芸肥料づくりにも使われている。生ごみの分解には一般的に、ぬかと併用されているが、ぬかのみの場合と、EM菌を併用した場合とを比較する。

 梅田教諭は「将来的には学校や役所など、室内での利用に耐えられる生ごみ処理装置を開発したい」と話している。

提供 - 函館新聞社



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