ペーパーボーンの子犬に市内の女性が贈り物/「世界に1つだけの車いす」
update 2005/2/3 12:21
骨が紙のように薄くなる“ペーパーボーン”と呼ばれる状態で、昨年5月に動物保護団体「函館ワン・ニャンレスキュー」(HAWN)が保護した子犬「ひまわり」(約1歳・メス)にこのほど、函館市内の女性から犬用の「車いす」が届けられた。下半身がまひし、後ろ脚を使っての歩行が困難なひまわりには心強いパートナー。HAWNは「最高の贈り物。念願の散歩にも出掛けられます」と喜んでいる。
寄贈された車いすは後ろ脚を台車部分に乗せ、2個の補助輪で歩行をサポートする「ドックカート」という製品。新聞記事で子犬の事情を知った女性が昨年暮れ、東京の代理店を通じ、米国の業者に製作を依頼し、ひまわりの体重や骨格に合わせて作った「世界に一つだけの車いす」だ。雪のため外出はお預けとなっているが、室内でさっそく使い、元気に動き回っている。
HAWNが同市見晴町の野犬抑留所からひまわりを保護したのは、生後約4カ月の時。後日、病院の診断で、ペーパーボーンを患っていることが分かった。この病気は、栄養失調や日光に当たらない環境などで骨の発育が悪くなり発症するという。後ろ脚のすねにはマメができ、長期間、前脚だけの不自由な歩行を強いられていたとみられる。
わずかながら回復の望みもあり、治療はカルシウム、ビタミンの投与のほか、紫外線を当て、少しずつ運動させる必要がある。車いすを寄贈した女性は「ひまわりには、絶対に幸せになってほしい」。HAWNは「感謝の気持ちでいっぱい。完治の希望を持ち、飼い続けてくれる方に引き取ってもらえれば」と飼い主が見つかることを心待ちにしている。
提供 - 函館新聞社
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