タウン誌「街」休刊/最終510号発行、木下さん43年の編集業務に幕
update 2005/2/2 10:33
43年間にわたり函館市内で発行されてきた月刊タウン誌「街」が、1日発行の510号を最後に休刊する。作家で同誌編集者の木下順一さん(75)は「500号を発行した時点でやめようと考えていた。やりつくしたという感じだね。正直ホッとした。43年間、長いようだけど終わってみるとあっという間だった」と悔いはない。
街は1962年10月に「函館百点」としてスタートした。各分野で活躍している人から随想などを寄稿してもらい掲載したほか、函館の街の話題や地域文化など市民の姿を紹介してきた。
木下さんは第5号から編集長となり、「人々がどのように愛し、どのように働き、そしてどのように死んでいったのか」を柱に編集してきた。「タウン誌は読者と書き手とが往復したものにならなければ」。タウン誌を通し函館を見つめ、函館を表現してきた。
最後の「街」は全42ページ。木下さんとスタッフ2人が座談会形式で思い出を振り返る「ティータイム」のほか、木下さんが自ら取材した「函館おしま病院」の福徳雅章院長を「ホスピスに賭けた男」として紹介。喫茶ルポ店主の岡島聡枝さんのエッセーなどが掲載されている。
「もともと1代で終わるつもりでした。今後は若い人からタウン誌づくりを志す人が出てほしい」と次世代が作る新たなタウン誌の登場に期待を寄せている。
最終号は5000部を印刷し、市内100を超す協賛店で配布している。
提供 - 函館新聞社
ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。