道南大荒れ、終日市民生活に乱れ
update 2005/2/1 10:47
全道の天候が大荒れとなった31日、道南地方は函館空港が44便中、42便が欠航となったほか、海の便も相次いで運休、幹線道路は終日、ノロノロ運転が続くなど、交通に大きな影響が出た。雪かきに追われた市民は降り続く雪にうんざり。除雪されていない歩道を不安げに歩く姿もあちこちで見られた。
★函館空港44便中42便欠航/各所で除雪作業フル回転
◆空港 函館空港は滑走路の除雪や天候不良のため、朝から離着陸を中止。全日空(ANA)の函館―羽田線4往復8便や日本航空(JAL)の同線2往復4便など、42便が欠航もしくは引き返した。
函館空港ロビーでは、出発を待ちかねる大勢の客が疲れた様子でいすにもたれ掛かる姿も。沖縄旅行のため、妻と午前9時半の便に搭乗する予定だった同市神山3に住む無職の男性(60)は「到着便が着陸してくれないと、折り返し便も出ないので…天候回復を祈るばかりです」。東京に戻る看護師の女性は「今日のうちに、帰らないと駄目なんですが…」と不安げな表情で欠航の案内板を見つめていた。
◆フェリー・JR 海上しけのため、東日本フェリーの函館―大間間で2往復4便が運休したほか、東日本海フェリーの江差―奥尻間で1往復2便全便が欠航。JRは天候不良により、函館―八戸を結ぶ特急列車に最大約1時間13分の遅れが出るなど、ほぼ全便でダイヤが乱れた。
◆道路 越波の恐れで道道の2区間が通行止め。北桧山大成線の北桧山町新成467―同国有林406(1・3キロ)、大成町太田10番地6―同10番地4(0・2キロ)で全面通行止めとなっている。
◆除雪 国・道・市道の除雪作業は早朝から深夜におよんだ。函館開発建設部と函館土木現業所、市は所有する除雪車両合わせて約200台に加え、民間業者にも出動を要請。しかし、作業は追いつかず、住民からは苦情や問い合わせが寄せられた。除雪作業は1日も未明から、同様の態勢で行われる見込み。
また、函館市電は午前中、全便に30―40分の遅れが出たほか、末広町―函館どつく間が折り返し運転となった。市交通局はササラ電車2両と民間の除雪車3台を出動させ終日、フル稼働。職員も停留所の除雪や点検作業に追われた。
★市民も雪かきに大忙し
◆市民 2日前、路面には雨が降り、アスファルトが顔を出していた函館市内。前日から降り続いた雪で雪山に一変した住宅地の道路では、住民らが一日中、除雪作業に追われていた。
同市弁天町では、以前の除雪で道路わきに積み上げられた雪に新雪が積もり、高さは約1メートルになっていた。自宅前の除雪をしていた女性は、朝に続いてこの日2度目の作業。「自然相手で仕方ないとはいえ大変です。いつまで降るのかしら」と手を休めることなく、スコップを動かしていた。
また各地では、道路や駐車場の雪をトラックの荷台に積み、雪捨て場に向かう人たちの姿も見られた。同市吉川町で作業をしていた男性は「天気予報で雪は降り続けると聞いた。雪が少ないうち除雪しておかないと後が大変」とうんざりした様子だった。
提供 - 函館新聞社
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