昨年の労働相談件数、過去5年で最多
update 2005/1/29 11:10
昨年1年間に函館労働基準監督署に寄せられた労働相談件数が、前年比259件(14・3%)増の1937件に上り、過去5年で最多となったことが、同署のまとめで分かった。相談内容は賃金の不払いや解雇が大半を占め、労働環境は悪化の一途。長引く不況による経営悪化のしわ寄せが、労働者に重くのしかかっている。
過去5年の相談件数をみると、1999年まで3けたで推移していたが、2000年に1117件となり、大台を突破。01年は同44・4%増の1613件と増加率も上昇し、02年に最多の1698件を記録した。03年は1678件で微減したものの、04年の急増で一気に2000件の大台に迫った形だ。
昨年の相談内容は、倒産による不払いや遅配、サービス残業など「賃金」が同17件(2・1%)増の846件で群を抜いてトップ。次いで「解雇」が同27件(11・3%)増の522件で、労働者を取り巻く環境が厳しさを増している。
このほか、長期労働などの「労働時間」が同5件(3・4%)増の153件、「年次有給休暇」が同10件(11・0%)増の101件で、「請求しても取れない」などの相談が寄せられたという。
業種別では、飲食店など「接客娯楽業」が同21件(10・9%)増の213件と最も多く、小売店など「商業」が同57件(24・4%)減の177件、病院など「保健衛生業」が同3件(2・0%)増の155件で続いた。
同署は「尻すぼみの経済情勢で企業の倒産、経費節減のしわ寄せが、労働者にきている。賃金の不払いや解雇などは生活に響き、切実な問題だ」と懸念している。
提供 - 函館新聞社
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