市が海自に移転打診/基本的に同意も実現に時間

update 2005/1/28 10:24

 函館市が西部地区一帯のウオーターフロント整備の一環として、海上自衛隊函館基地隊(同市大町10)に移転を打診している。市は同隊の敷地約0・7ヘクタールを緑地として活用する考えで、移転先には掃海艇が係留されている西ふ頭に面した場所を検討。同隊も基本的に協力の意思を示している。ただ、移転に伴う経費の確保など、具体的な協議はこれからで、実現までには当分、時間がかかりそうだ。

 市が本年度、策定を進める函館港港湾計画の改訂案で示した。市は緑の島周辺から金森倉庫群一帯のウオーターフロント地区の整備を順次、実施している。基坂の下にある同隊は対象地区の一部に位置しており、観光客の往来も多いことから、市は緑地化の構想を1991年の改訂時にも盛り込んだ。

 市はすでに敷地取得の意向を同隊に伝えており、移転の方向で基本的な同意を得ている。移転先としては艦艇が係留できることが条件となることから、市、同隊ともに西ふ頭の後背地を有力候補としている。

 ただ、代替地の取得費を含め、移転に必要な諸経費の捻出(ねんしゅつ)など、具体的なめどは立っておらず、実現への課題は依然として残されており、協議は今後、本格化するとみられる。

  同隊は市内の関連施設を集約し、1968年に旧函館税関庁舎があった現在地へ移転。掃海艇が3隻あり、津軽海峡や北海道周辺海域のパトロールと、不発弾処理や災害救助などを任務にしている。

提供 - 函館新聞社



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