学びと観光を結ぶNPO「どうなん『学び』サポートセンター」が発足

update 2005/1/26 10:22

 郷土学習と観光振興を結ぶユニークな活動に取り組むNPO(民間非営利団体)法人「どうなん『学び』サポートセンター」が、函館市に誕生した。子供や保護者に古里の歴史にちなんだ学習機会を提供し、学びの成果を観光客への道案内など、日常の“もてなし”の中で生かしてもらうことなどが狙い。このほか、観光ガイド検定やタクシー運転手への接遇講習など、さまざまな事業を計画中で、奥平忠志理事長(68)は「市民ぐるみで観光都市の魅力アップを図れれば」と話している。

 大学教授や会社経営者、道・市職員など、市内や近郊の有志17人が立ち上げた。産学官の連携を基礎に、函館ならではの(1)児童・生徒向けの総合学習プラン(2)親子・大人対象の生涯学習講座(3)観光客への体験型観光メニュー―を作成。ネットワークを生かし、講師となる人材も派遣する。

 子供たちや保護者らに、総合学習や各種講座を通じ、郷土についての知識を深めてもらう。一般市民を対象に、検定制度を含む観光ボランティア講座を開くほか、タクシーやバスの乗務員、ホテルや旅館の従業員向けにマナー講習も実施し、観光都市としての意識を高めてもらう。

 観光客へは旧4町村地域を含めた新たな体験観光メニューを作り、実施を希望する業者や団体へ提供する。

 活動資金には市の補助金や企業の寄付、会費、自主事業の参加費などを見込んでおり、新年度は河川を題材にした総合学習プランの提供や、親子を対象にした雪中キャンプなどを予定。当面の活動の細部については、奥平理事長が会長を務める函館都市構造研究会が実施するアンケートの結果を踏まえ、策定する方針だ。

 奥平理事長は「学びと観光振興の融合がテーマ。産学官が手を結び、訪れた観光客の多くをリピーターにできれば」と意欲を見せる。

 活動に関する問い合わせはEメールアドレス、okudaira@readjust.co.jpまで。

提供 - 函館新聞社



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