函館どつくが新設備投資計画

update 2005/1/21 12:37

 経営再建中の函館どつく(函館市弁天町、村井英治社長)が新年度、作業場を覆う移動式上屋の改築や5トンクレーン3基の導入を検討していることが20日、分かった。2003年4月からスタートした5カ年の再建計画にはない、新たな設備投資計画で、受注に生産が追いついていない現状を改善するのが狙い。建造体制を06年度から年間6隻を7隻に引き上げる方針で、4月までに正式決定する見通しだ。

 同社が再生計画でうたった設備投資は、150トン対応の大型クレーンや、造船部品を運ぶ200トン対応の自走台など。本年度までの2年間で、約10億円を投じている。

 ただ、中国経済の成長に伴い造船需要が高まり、受注量は、昭和50年代(1975―84年)の最盛期並み。2008年までの注文だけでも20隻分が残っており、「生産が注文に追いつかない」(同社)状態で、設備投資が必要になった。

 上屋は「動くトンネル」のような建物で、広さは1200平方メートル。大型部品を搬出する際、外のクレーンからつり上げられるよう建物自体が移動する。今の上屋は雨風が施設内に吹き込むうえ、老朽化が著しく、建て替えするという。5トンクレーンは、現在の2トンクレーンの更新。機材の大型化で、効率を高める。

 さらに、新たな溶接装置の導入なども検討しているもよう。総費用は明らかにされていないが、数億円に上るとみられる。(喜多真哉、小泉まや)

提供 - 函館新聞社



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