フジワラが「ほっかいどうグッドデザインコンペティション」の2つの賞を受賞

update 2005/1/21 12:37

 釣り用重りメーカーのフジワラ(上磯町追分3、藤原鉄弥社長)と道立工業技術センターを運営する函館地域産業振興財団(函館市桔梗町)が共同開発した、鉛を使わない船釣り用重り「ワンダー」が、道などが主催する2つの賞を受賞した。両者は「新技術が認められ、多方面からの高い評価を得られた」と喜んでいる。

 受賞したのは、デザイン性に優れた道内の工業製品や商品パッケージを発掘する「ほっかいどうグッドデザインコンペティション」(同実行委員会主催)の最高賞に当たる大賞(知事賞)と、道内中小企業の優れた技術や新製品を表彰する「北海道新技術・新製品開発賞」(道主催)の最高賞に次ぐ奨励賞。

 環境に悪影響を与えるとされる鉛の代わりに鋳鉄を使用し、流体工学に基づいた計算で沈下速度を速めるなど、鉛をしのぐ性能を実現した点が評価された。

 ワンダーは、鉄の軽さを補うため、3次元コンピューター利用設計システム(CAD)を使い、より早く沈むような形に設計した。形状を釣り鐘型にすることで、抵抗を軽減し、上部には鉄の強度を生かした4枚の薄い羽根を付け、沈降時に抵抗が少ない直下姿勢を保つ。100メートルの沈降実験では、300号(1125グラム)で27・0秒を記録。鉛の38・4秒を、10秒以上も短縮する高性能を実現した。

 昨年10月に総合的デザイン評価・推奨制度「グッドデザイン賞」(日本産業デザイン振興会主催)も受賞し、全国的にも高い評価を受けている。藤原社長は「世界を相手に商売できる商品」との自負を持っており、初年度は30万本、数年後には年間100万本の売り上げを見込んでいる。

提供 - 函館新聞社



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