今年の豊作願い鹿子舞交流会
update 2005/1/17 11:42
【厚沢部】町内伝統の鹿子舞(ししまい)で新春を彩る、新春町内鹿子舞交流会(主催・厚沢部町鹿子舞交流協議会)が16日、同町館町の館地域振興センターで開かれた。五穀豊穣(ほうじょう)や豊年満作を祈る幻想的な舞いが、会場を訪れた約100人の観客を魅了した。
同日は、町内で活動している4保存会のうち、数百年の歴史を誇る富栄(澤口一雄代表)と、ヒノキ材の流送で栄えた土場(現在の江差町柳崎)から、明治中期に鹿子舞が伝えられた当路(斉藤経男代表)の2保存会が出場した。
鹿子舞は、森の中で雄鹿と老鹿(白さぎ)が雌鹿をめぐり争い、戯れる姿を表現している。全国各地の「獅子舞」とは異なる。3地区ともにルーツや歴史の違いから、独自の舞や囃子(はやし)の形式を伝えている。
雄鹿と老鹿が争う場面では、2頭の鹿が激しく取っ組み合う。雄鹿が老鹿を豪快に押し倒すと、観客から盛んな拍手が送られた。富栄保存会では、地域の中学生3人が踊り手を務めた。3人による元気な舞に「おひねり」も続々と飛び出し、会場を沸かせていた。
提供 - 函館新聞社
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