七飯、鹿部両町で戸籍事務をコンピューター化

update 2005/1/15 09:41

 【七飯、鹿部】七飯、鹿部両町では戸籍事務をコンピューター化し、17日から新しい形式の証明書の発行を開始する。従来の手書きやタイプライターによる発行に比べ、大幅な時間短縮と正確性が期待でき、住民サービスの向上を図る。

 戸籍に関しては1994年に法改正され、コンピューターによる処理が認められるようになったが、道南での導入は進んでおらず、現在渡島管内では上磯町のみで実施している。事務処理時間が短縮されるだけでなく、記載の正確性、統計事務処理の自動化などメリットが多く、七飯町でも導入の機運が高まっていた。

 そうした中、一昨年から鹿部町との合併協議がスタートし、合併に合わせての電算化スタートを目指し、システム導入への動きが本格化。七飯庁舎にサーバーを設置し、鹿部、大中山、大沼の各支所とネットワークを結ぶシステムの導入が決まった。ところが昨年7月に合併協議が破談となり、両町単独での導入に計画は変更された。

 新しい証明書は、これまでの戸籍謄本を「全部事項証明」、戸籍抄本を「個人事項証明」に名称を変更。様式はともにA4判縦長となり、書式はこれまでの文書体縦書き記載から個条書き横書き記載に変わる。

 また、これまでは手書きで戸籍に記入されていた氏名が正式に認められていたため、略字や誤った記載でも法律的に通用していた。しかし今回のコンピューター化により、一般に使用する文字に統一されるため、両町では新たに変更される漢字の使用例などを町広報誌を通じ知らせている。

 住民基本台帳ネットワーク(住基ネット)導入の際には個人情報流出の危険性が社会問題となった。七飯町町民生活課の廣田耕三課長は「セキュリティー(安全管理)には万全の注意を払い、外部からも庁舎内からも侵入を防ぐシステムを強化している。役場の他の人間によるアクセスもできない。個人情報の扱いには細心の注意を払っていく」と安全性を強調している。(小川俊之)

提供 - 函館新聞社



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