道立工業技術センター小西靖之・装置技術科主任らの研究チームがイカ乾燥機の試作機を完成
update 2005/1/11 10:15
道立工業技術センター(函館市桔梗町)の小西靖之・装置技術科主任らの研究チームが、イカを乾燥させる装置の試作機を完成させた。各業者が経験を頼りに行っているするめ製造などの乾燥工程が自動制御でき、希望通りの色や硬さに仕上げることができる。乾燥させる送風時間などのデータ収集が進められており、装置の製品化が期待されている。
イカやホタテなどの海産物を乾燥させるときの条件は、作業員の経験に負うところが大きい。研究チームは加工製品の高品質化や、硬さや色など業者によって異なるニーズに対応しようと、乾燥中の温度や湿度、風速などを全自動で調整する機能を備えた装置の開発を目指している。
これまでの研究では、加工中に乾燥を一時中断して、均一な乾燥を促す「あん蒸」効果が最大になるタイミングや、出来上がりの色や硬さをコントロールする温度や湿度の関係が明らかになっている。
試作機は、高さ約2・7メートルで、イカ約30枚を一度に加工できる。タッチパネルで希望の条件を入れ、スイッチを押すと自動的にデータが蓄積される。2004年12月中旬以降、実際にイカを使ってのテストが続けられている。
小西主任は「今後、ホタテやサケ、タコなど、イカ以外の海産物でも実験を繰り返し、データを積み重ねたい」と、製品化に向けて意気込んでいる。
研究は、文部科学省の呼びかけで2003年度から始まった「都市エリア産学官連携促進事業」のテーマのひとつ。北大大学院水産科学研究科やタイヨー製作所(大野町清水川)などと協力し、2005年度まで進められる。
提供 - 函館新聞社
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