◎赤十字が活動費の確保に頭を悩ませる
update 2005/1/7 13:11
日本赤十字社北海道支部函館市地区(地区長・井上博司市長)が活動費の確保に頭を悩ませている。同地区は寄せられた寄付金を本社に収めた後、一部の還付を受け、活動資金に充てている。しかし、寄付の総額が年々、少なくなっていることに加え、本年度は新潟県中越地震の発生など、同地区の取り扱いとならない募金が増え、減少に拍車がかかった格好だ。事務局の市社会課は「中越地震への寄付はもちろん大事だが、このままでは今後の活動に支障をきたす恐れがある」と強く懸念している。
同社は東京の本社をトップに、都道府県支部、市町村地区という構成になっている。地区あての寄付は支部を経由し、本社に収められ、このうち18%が活動費として各地区に還付される。寄付の減少が活動資金の削減に直結する仕組みだ。
同地区あての寄付の総額は景気の低迷などを背景に年々、減り続けている。1998年度は3225万円だったが昨年度は2523万円まで下がり、本年度は最終的に2000万円を下回る公算が大きい。
加えて、新潟県中越地震への寄付は同地区に持ち込まれても、現地の支部・地区の取り扱いになる。このため、普段であれば函館市地区あてとなっていた寄付の一部が被災地へ流れており、寄付総額の減少を加速した形だ。
活動資金は主に各奉仕団の研修や広報用のチラシ製作などに使われている。このため減少が続けば、これらを順次、縮小していかなければならない事態も予想される。
同課は「地震の影響は、あくまで一時的。ただ、近年の減少傾向は赤十字活動全般の衰退につながる。より大勢に赤十字への関心を高めてもらえれば」と話している。
寄付についての問い合わせは同課TEL21・3255。
提供 - 函館新聞社
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