知恵や底力が問われる1年に/各機関で仕事始め

update 2005/1/5 11:16

 国や道の出先機関は4日、一斉に仕事始めとなった。各機関の所属長が新年の決意を表明し、職員は思いを新たに仕事に取りかかった。地域の知恵や底力が一層問われる1年の幕が開けた。

 ○…渡島支庁では前田晃支庁長が午前11時から、渡島合同庁舎の講堂で職員約300人を前に年頭訓示した。

 前田支庁長は、分権型社会の構築を目指した「三位一体改革」のうち、特に、地方交付税改革について、「05年度の交付税総額は04年度並みだが、実質的には2年連続の削減とも言える。道や市町村にとって、今後も予断を許さない厳しい状況が続くだろう」と述べた。

 深刻な財政難に対応するために道が昨夏策定した「道財政立て直しプラン」にも触れ、「05年度からの3カ年で約1700億円の財源ねん出を図るため、道民にも痛みを分かちあってもらわねば」とした上で、「職員一人ひとりの能力を結集し、この難局を乗り切っていこう」と結束を呼び掛けた。

 ○…函館開発建設部では福田幸司部長が午前10時から、同開建本庁会議室で職員約50人を前に訓示した。

 福田部長は、災害が多発した昨年を振り返り、職員の労をねぎらった後、「函館管内では、市町村合併の議論が進むほか、(北海道)新幹線の整備が決まっており、今年は道南の新時代の幕開けとなる。アンテナを高くし、社会の変化をしっかりととらえて、地域の期待に応えられる開建として、幅広い取り組みをお願いしたい」と述べた。

 訓辞は約500人の全職員へ向け、庁内や管内11カ所の事務所、事業所などで、テレビモニターを使って同時に放映された。

 ○…道警函館方面本部では角森正人本部長が午前10時半から、同本部大会議室で幹部職員約150人を前に年頭訓示した。

 角森本部長は、昨年の同管内の犯罪情勢を振り返り、「地域住民に身近な街頭犯罪や侵入犯罪で、努力目標の10%減を達成し、コンビニ強盗など未解決事件を早期に解決したい」と、捜査体制の強化、拡充を図るとした。さらに、同本部と所轄署の連携推進を前面に打ち出し、「一人ひとりが組織人として、プロとしての自覚を持ち、安全安心なマチづくりのために一致団結して、道民の期待に応えてほしい」と、士気高揚を訴えた。

 ○…桧山支庁では平沼栄二支庁長が午前10時20分から、約200人の職員を前に仕事始めのあいさつをした。

 平沼支庁長は「桧山の風土を生かした立茎アスパラや高設イチゴの栽培は本年、桧山南部全域への拡大が期待される。生産者、販売者、消費者が一体となった、地産地消の取り組みをステップアップさせ、優れた地場産品を『檜山ブランド』として発信していきたい」と述べた。

 また、市町村合併や支庁再編など、地方制度改革については「合併新法下での新たな動きも予想される。地方分権をめぐっては、支庁の役割が不透明になりつつあるが、市町村が住民に身近な仕事を独力でこなすようになるには時間を要する。地域のために何ができるのか自ら問い続けながら仕事に当たって欲しい」と、職員に訓示した。

提供 - 函館新聞社



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