奥尻町が観光入り込み客数まとめる

update 2005/1/4 12:56

 【奥尻】奥尻町がまとめた昨年4―11月の観光入り込み客数は前年同期比6・4%減の5万704人で、通年でも前年度を下回る見通しとなった。7月の参院選や8月のアテネ五輪などで、夏場のトップシーズンが前年より20%近く落ち込んだためとみられる。6万人の突破を目指しているだけに「通年で観光客を呼び込めるような対策が必要」と説明している。

 奥尻は、年間のほぼ半数が7、8月に集中する典型的な“夏型観光”。冬場の12―3月は、例年4000人程度しかない。本年度の入り込みを月別でみると、5、10、11の3カ月がプラスとなったが、その他が前年割れ。7月が前年同月比17・9%減の1万1876人、8月が同19・5%減の1万1565人と二けた台の落ち込みとなったのが響いた。

 過去の推移を追うと、1991年度がピーク。全国的な離島ブームに乗り、6万人に迫る勢いだった。北海道南西沖地震が発生した翌年の94年度は4万4389人まで低迷したが、年々回復。2003年度は5万7654人まで持ち直した。

 町は「道内客が8割で、道外での知名度はいまひとつ。道外客の呼び込みを徹底させなければ」と分析。「未開発資源の発掘が不可欠。体験型の観光などを企画し、1年間楽しめるようにしたい」と話している。

提供 - 函館新聞社



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