大門火災で被災そば店営業再開/「年越し間に合った」と安堵

update 2004/12/30 10:17

 JR函館駅前「大門」の商店街で20日未明、9棟が燃えた火災で、被災したそば店「丸南本店」(函館市若松町)が29日、10日ぶりに営業を再開した。年越しそばに何とか間に合わそうと、負けじ魂の再出発。被害を受けたほかの店も続々と営業を始め、師走の大門が再起に向け踏ん張っている。

 「丸南本店」は1891(明治24)年創業。鉄骨2階建ての建物は2階の事務所が全焼し、1階の店舗も消火活動で水浸しになった。修復工事は周囲の協力を得ながら急ピッチに。煙のにおいを元から断ち切り、被災以前の店の姿に戻した。

 従業員らは「年越しそばに何とか間に合った」と安堵(あんど)の表情。4代目の大山信義社長(62)は「早くに営業を再開したいと思うのが、商人なら当たり前。周囲の皆さんに支えられ、ここまでこぎ着けた」と、あきんど魂を燃やす。

 再開初日に駆け付けた同じ被災者で、飲食店「アディクト」のマスター、大野直人さん(33)は「大門は独特のにおいがするマチ。わたしも何とか大門で復活させたい」。被災した店舗のうち、「富士メガネ函館駅前店」はプレハブの仮店舗で、「ヤマグチ洋品店」は近くの店に間借りして、営業を再開している。

提供 - 函館新聞社



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