児童虐待防止セミナー/軽度発達障害への理解呼び掛け

update 2004/12/19 14:51

 【江差】道子どもの虐待防止協会道南支部(渋谷好孝代表)と函館児童相談所(豊島弘所長)が主催する「児童虐待防止セミナー」が18日、桧山支庁講堂で開かれ、教育や児童福祉の関係者、住民ら約120人が参加した。

 児童精神科医で、北大大学院教育学研究科教育臨床講座の田中康雄教授が「軽度発達障害(LD・ADHD)と虐待」の演題で講演した。軽度発達障害は(1)多動(2)注意散漫(3)衝動性―が特徴。脳の発達など、神経生物学的な原因があるとされる。読み書きや計算、運動能力などの発達に障害が生じる。

 田中教授は近年、注目されている同障害について「症状の有無について線引きをすることが難しい。虐待に伴う心身的症状との区別も難しい。その結果、本人や家族が追いつめられ自尊心を失ってしまう」と、対応の難しさを解説した。

 同障害への対応について「大人が子供と愛情を持って向き合い、学校や地域社会も障害を抱える子供を支え、医師が専門的な助言を行う姿勢が必要。短絡的に医療上の問題とすることには抵抗を感じる」と指摘。その上で「学校や児童相談所、病院などの専門機関が、得意分野を尊重しながら連携を深めることが大切だ」と呼び掛けた。

提供 - 函館新聞社



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