「不安があったら検査を受けて」…フィブリノゲン、問い合わせ相次ぐ

update 2004/12/16 10:17

 C型肝炎感染の恐れがあるフィブリノゲン製剤が納入されたとみられる医療機関名が公表され1週間がたった。市立函館保健所など、道南の各保健所には依然として問い合わせが相次いでおり、相談件数は280件(15日現在)に上った。各保健所は「不安がある場合は、すぐに問い合わせ、検査を受けてほしい」とあらためて呼びかけている。

 厚生労働省によると、感染の危険があるのは1994年以前にフィブリノゲン製剤の投与を受けたケース。この時期に同製剤が納入されたとみられる医療機関は道内で384施設あり、渡島・桧山管内は存続28、廃院10、不明2の計40施設。

 各保健所の相談件数は電話、来所を合わせ、市立函館保健所が214件、渡島保健所が39件、江差保健所が17件、八雲保健所が10件の計280件となった。

 最も多い相談が寄せられている市立函館保健所は「受け付け開始の10日が70件で、15日も70件。そのほかは40件程度で推移しており、このペースは当分、続くのでは」(保健予防課)とみている。

 同保健所の相談は約9割が産婦人科での出産に伴う内容で、一般の外科手術などに関する問い合わせはわずかだった。中には実際にC型肝炎に感染し、治療を受けている人や、以前に出産した娘を案ずる母親が電話をかけてくるケースなどもあった。

 出産に関係する相談が多い傾向は、ほかの3保健所でも同様で、おおむね5割を占めている。

 産婦人科関連の問い合わせが多い理由について、同省医薬食品局血液対策課は「納入先に産婦人科が多い。また、検査対象の事例として、妊娠中や出産時の大量出血という具体例も挙げており、これらが要因では」と推測する。

 各保健所は「検査は保健所や一般病院で実施している。早期発見、早期治療が重要で、まずは相談してもらいたい」と話している。

 施設リストは同省ホームページで公開中。問い合わせは市立函館保健所TEL0138・32・1539、渡島保健所TEL同47・9000、江差保健所TEL01395・2・1053、八雲保健所TEL01376・3・2168。

提供 - 函館新聞社



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