大野農高の樋口、吉田君ブラジルに研修派遣
update 2004/12/14 10:17
【大野】大野農業高校園芸科3年の樋口達也君(18)と、同校農業科2年の吉田新之介君(17)が、来年1月の19日間、海外実習でブラジルに派遣されることになった。同校からの派遣は3年ぶりで、2人は出発を前に、準備に余念がない。
派遣事業は、道産業教育振興会が道内の職業科高校に通う生徒を対象に13年前から実施。現地の産業の実態視察や高校生との交流などを通し、道の将来を担う人材育成を進めている。
今年は樋口君と吉田君を含め、全道で10人が派遣される。生徒は全員、研修中のテーマを設定。樋口君は「ランの交配技術と原種の視察」、吉田君は「農業経営学と国際化」に重点を置き、学ぶ。
樋口君は小学6年生ごろから、種類の多さと形に魅せられ、ランの研究をしようと同校を志望。進学と同時に函館市内のクラブに入会し、大人に交じって品種改良に精力を傾ける日々だ。
派遣は、ブラジルが世界一のランの自生地であることから参加を決めたという。既に東京農業大学(網走市)への進学も内定し、研究者への道を進むという。
吉田君は青森県出身。実家は親子3代続く畜産農家で、現在は6000頭を抱える養豚業を営むという。父の勧めで実家を継ごうと同校に進学し、同校の近くで寮生活を続けている。
農業の道に入ろうと決意したのは、中学2年生のころ。幼いころから動物が好きで、土を触ることへの抵抗もなかったといい、父親の後ろ姿を見て農家を志したという。
派遣を前に、樋口君は「(ブラジルは)二度と行ける機会があるか分からない場所。できるだけ、多くのものを見てきたい」、吉田君は「北海道の代表として、恥ずかしくない行動を取りたい。将来に必要な知識を身に付けて帰りたい」と意気込みを語る。
一行は、1月7日に道庁で行われる結団式に出席し、8日に新千歳空港から空路でブラジルへ。日系ブラジル人の子息らが通う職業高校の体験入学、市内観光などを予定。農家でのホームステイで見識を深める。帰国は26日。
提供 - 函館新聞社
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