湯浜の地下物置遺体事件…上磯出身無職男を逮捕

update 2004/12/14 10:13

　函館市湯浜町のマンション地下物置で８日、ミイラ化した女性の他殺体が見つかった事件で、函館中央署の捜査本部は１２日、上磯町出身で住所不定、無職、山田貴士容疑者（３３）を殺人の疑いで逮捕した。殺害されたのは七飯町大川５、無職、高谷沙央里さん＝当時（１８）＝と分かった。同署は１３日、同容疑者を函館地検に送致した。

　調べでは、同容疑者は２００３年８月中旬、函館市湯浜町９のマンション地下物置で、高谷さんの首を絞めて窒息死させた疑い。山田容疑者は「自分が首を絞めて殺した」と大筋で容疑を認めている。

　山田容疑者と高谷さんは共通の女性の友人を介した顔見知りの関係、山田容疑者は今年３月ごろまで、遺体が発見されたマンションに住んでいた。

　調べに対し、山田容疑者は「借金の返済を求められ、殺害した」などと供述しているという。ヤミ金融などに多額の借金があることから、捜査本部は返済をめぐるトラブルがあったとみて、詳しい動機などを追及している。

　高谷さんの遺体は８日に地下物置で発見され、そばには盗まれた運転免許証の入った財布が複数見つかり、捜査を進めたところ山田容疑者が浮上した。１２日未明に、青森市内にいた同容疑者を盗みの疑いで逮捕。高谷さんの殺害も認めたため、同日夜に殺人容疑で再逮捕した。

　山田容疑者は高谷さん殺害後、何度か遺体の様子を見に行ったと供述。事件発覚直後に再度、現場付近に足を運び、青森に逃亡したという。高谷さんの所持品は川に捨てたと話しており、捜査本部が裏付け調査を進めている。

　高谷さんは、昨年８月上旬に行方不明になり、家族から捜索願が出ていた。

提供 - 函館新聞社

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