江差タイヤ脱落死亡事故・禁固3年6月求刑
update 2004/12/8 10:14
江差町で2月、整備不良のダンプカーを運転し、脱落したタイヤの直撃で、男児らを死傷させたとして、業務上過失致死傷、道路運送車両法違反などの罪に問われた運送会社「新和建工」(同町柳崎町)と、同社社長新谷勝男被告(63)=同町愛宕町=の論告求刑公判が7日、函館地裁(園原敏彦裁判長)であった。検察側は「順法精神の欠如が招いた悪質な犯行で、酌むべく事情も見当たらない」として、新谷被告に禁固3年6月、罰金40万円、新和建工に罰金40万円をそれぞれ求刑した。
起訴状などによると、新谷被告は2月18日、江差町水堀町の国道229号で、タイヤを固定するハブボルト1本が折損したダンプを運転し、左後輪のタイヤが外れ、歩道を歩いていた同町柳崎町、吉田斗夢ちゃん=当時(3)=と祖母で同町水堀町、無職石井サク子さん=同(65)=を直撃。斗夢ちゃんを死亡させ、石井さんにけがを負わせた。
さらに、虚偽の整備管理者変更届を道運輸局函館運輸支局に提出したり、他社から借り受けたダンプの増車手続きを怠っていた。
検察側は論告で「刑事責任は重く、禁固刑を選択の上、相当期間の実刑判決をもって臨むほかない」と厳しく指摘。斗夢ちゃんの母、麻砂美さん(37)が証人訊問で「執行猶予では納得できない。もう一度反省してもらうために、実刑を望む」と訴えた。
弁護側は最終弁論で「失念に加え、不運な状況が重なった。自責の念は深く、一生かけて罪を償うといっている」と情状酌量を求めた。
提供 - 函館新聞社
ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。