新函館農協が江差基幹支店の統廃合を検討

update 2004/11/27 15:07

 【江差、厚沢部】新函館農協(函館市宮前町、坂本繁組合長)が、支店体制見直しの一環として、江差基幹支店(江差町水堀町)の機能を、厚沢部基幹支店(厚沢部町新町)に統廃合する方向で検討を進めていることが26日までに分かった。

 同農協では、合併後の暫定措置として継続してきた旧農協単位での独立採算期間が、合併3年目の05年2月に終了。経営一本化に伴う合理化対策として、道南地域全体の支店体制見直しを検討しており、江差基幹支店の統廃合もその一環に位置付けられている。

 農協関係者によると、江差基幹支店は廃止、または厚沢部基幹支店所管の支店に再編する方向で検討している。両基幹支店管内にある5支店・1事業所も見直し、事業規模が大きい厚沢部基幹支店を道南西部地域の中心に位置付け、経営体制を再構築する意向という。

 同農協は近く、江差町など関係町に構想案を説明し、理解を求める方針だ。

 同農協は2002年2月、渡島・檜山両管内の13農協が合併して発足。江差基幹支店には上ノ国、乙部、熊石の3支店と奥尻事業所、厚沢部基幹支店には、厚沢部町内の鶉、館の2支店がある。

 江差基幹支店の統廃合をめぐっては「支店廃止は地域農業に打撃を与える」(農業関係者)として、江差町や地域の農業者には根強い抵抗感がある。また、江差基幹支店の母体となった「旧ひやま南農協」では、吸収合併した、旧乙部町農協などの債務整理に伴う不適正経理問題が発覚。道農政部や新函館農協などの内部調査も継続しており、こうした問題が統廃合に影響を及ぼすことも予想される。

提供 - 函館新聞社



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