造園一筋44年、函館の大釜さんが「現代の名工」に選出

update 2004/11/26 12:38

 厚生労働省が選ぶ「現代の名工」に、道南から函館市中島町の造園工、大釜昭太郎さん(62)=きこうえん社長=が選ばれた。現代の名工は、卓越した技能を持ち、その道の第一人者として活躍した技能者。25日に東京都内で開かれた表彰式に出席した大釜さんは「長く一生懸命やってきたことが認められたようでうれしい」と喜びを話している。

 大釜さんは函館生まれ。高校卒業後、父仙蔵さんの勧めで東京や京都へ修業に。1965年に帰函した後は、父から店の切り盛りを任され、これまで44年間、造園工一筋にまい進してきた。

 公共から一般家庭まで幅広く手がけ、檜山管内北檜山町の道指定銘木の松を、樹木を立てたまま移動させる「立ち曳(ひ)き」という技法で移植したほか、函館市内の亀田八幡宮の600周年記念事業で約900平方メートルの庭園を造るなど、地域の文化遺産の維持にも貢献した。

 大釜さんに朗報が届いたのは10月下旬。同省から通知があった。「自分が受けて良いものか実感がわかなかった」と振り返るが、表彰状を手にし「ますます頑張らないと」と話す。

 「造園は、土地によって気候が異なり施工も変わってくる。函館でやってきたやり方がすべてで通用するとは限らない。奥が深く日々勉強ですよ」と大釜さん。「これからも生涯現役で頑張りたい。自分の経験や知識を若い人たちにも伝えていきたい」と気持ちを新たにしていた。

提供 - 函館新聞社



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