卵価格高騰/生産調整や地震などの影響で夏場より100円も
update 2004/11/25 12:27
函館市内の鶏卵1パック(Mサイズ、10個入り)の価格が220円を超えた。安値の7月と比べて100円近い値上がり。生産調整や業者の廃業に加え、年末の需要増、新潟県中越地震などさまざまな原因が重なり、需要と供給のバランスが崩れたのが要因。関係者は、年末に向けさらに上昇すると予想している。
スーパーのテーオーストア(同市西桔梗町)の24日現在の価格は228円。昨年7月には130円だったが徐々に上昇し、今秋一気に200円台へ突入した。同社は「ここ何年かは安値だったため、消費者は安価に慣れている。これ以上上がったら売れなくなる」と不安を募らせる。
鈴木農園(同市宇賀浦町)では、安さを売りにしている80円の「傷卵」を今週から100円に。来週以降はほかの商品でも、20円ずつの値上げを予定している。
鶏卵卸の北海道鶏卵(同市昭和3)によると、鶏卵Mサイズ1`当たりの卸値は、前年同期比88円高の271円。ことし8月下旬には171円だったが、9月から上昇し、「日に10円以上上がった日も」(同社)という。
もともと12月は、クリスマスケーキの製造や、鍋料理への使用で鶏卵の需要が増加し、毎年値が上がる傾向にある。加えてことしは、昨年までの生産過剰からくる安値に対抗する減産や、経営難の養鶏業者の廃業などで供給量が減少。さらに、新潟県中越地震の輸送体制への打撃など、不測の事態が重なっている。
市内のスーパーに買い物に来た同市北浜町の佐藤春代さん(58)は「最近は特に高い。家計に響くので、卵を使う頻度を減らそうかと思う」と困った様子。一方、同市宮前町の中田まきこさん(42)のように「値段は見るが、数十円なのであまり気にならない」と楽観視する声もある。
提供 - 函館新聞社
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