高校バレーボール新人戦・男子函大有斗、女子は大妻優勝

update 2004/11/22 11:47

 2004年度函館支部高校バレーボール新人戦大会(函館バレーボール協会主催)は最終日の21日、男子は函大有斗、女子は白百合高体育館で男女の決勝リーグが行われ、男子は函大有斗が、女子は大妻がそれぞれ3戦全勝で優勝を飾った。今大会の男女上位4校は来年1月に行われる、全国選抜優勝大会の函館地区予選のシード権を獲得した。

 男子は函大有斗が予選トーナメントから全試合ストレート勝ち、相手に10点以上の得点を許したのは決勝リーグの対函東戦のみという圧倒的な強さで頂点に立った。だが、古田史郎主将(2年)は「内容的にはまだまだ」。全道、全国大会を見据えているからこそ、“辛口”のチーム評価で余裕の優勝を振り返った。

 今大会の目標は各セット1けた失点。実力差をつけている中、あえて内容にこだわった。決勝リーグで、全勝同士でぶつかった事実上の決勝戦・函東との試合では、序盤からエース・古田主将の強烈なスパイクで序盤からリードを広げた。だが、第2セットでは連係が乱れ連続失点を許す場面も。

 だが、集中力は最後まで途切れず、相手を寄せ付けなかった。山田伸二監督も「基本的なプレーの乱れが失点につながった」と、最後の試合で目標を達成できなかった課題を挙げながらも、「踏みとどまれたのは、精神的に少しは成長した証し」と、まずは及第点を与えた。

 来月には私立高校の全国大会、年明け早々には全国行きの期待のかかる選抜大会の予選。チームに優勝という“結果”を喜ぶ余裕はない。古田主将は「全国大会で自分たちのバレーボールがどこまで通用するか楽しみ」。内容と結果の両方が試される次の大舞台に強い意欲を見せた。

 女子はレシーブでつなぎレフト、センター、ライトにボールを散らしてのアタックと多彩な攻撃を展開した大妻が見事に優勝を飾った。金澤優子主将(2年)は「新チームの結成以来、練習に励んだレシーブが安定してきた」とうれしさを満面の笑みで表現した。

 チーム9人の平均身長が160センチ。移川邦男監督は「決して高くないので、それをカバーするために」と粘り強くボールに食らいついていくレシーブ力と、速攻や時間差などの攻撃を選手たちに教え込んできた。

 決勝リーグの熊石戦では序盤に、チーム全体で足が動かず、レシーブが上がらなかった。それでリズムを崩し、スパイクをネットにかけるなどのミスで失点を重ね、リードを許した。それでも、声を掛け合いながら、試合の中で軌道修正していった。一時はセットポイントを握られながらもジュースにまで持ち込んだ。結果的に28―30と落としはしたが、粘れたことに手応えを感じた。

 第2セットに入るとミスも減り、1年生でレフトの小野絵梨花、平田悠佳の2人の奮起した。25―10で奪うと、第3セットも勢いそのままに相手の追撃を退けた。

 金澤主将は「優勝に満足せず、一からのスタートだと思って、またレシーブ練習に励む」と気持ちを切り替えていた。(原山知寿子・浜田孝輔)

提供 - 函館新聞社



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