イカの研究、多方面で成果/地域水産加工技術セミナー

update 2004/11/19 10:37

 イカをテーマにした地域水産加工技術セミナー(水産庁、函館国際水産・海洋都市構想推進協議会など主催)が18日、函館市金堀町の函館競輪場テレシアターで開かれた。水産総合研究センター(横浜)職員や北大大学院の教授ら9人が、資源や鮮度維持など多方面から、イカについての研究成果を発表した。

 水産庁が主体となり、2003年度から年2回のペースで、全国の都市で開いている。今回は4回目。水産加工業者など、約230人が来場した。

 水産総合研究センター遠洋水産研究所・外洋資源部外洋いか研究室の一井太郎室長は「世界のイカ資源」と題し、分布や未利用資源の可能性について述べた。「最近20年間でイカ、タコの水揚げ量は150万トンから300万トンに倍増し、水産資源としての重要性も増加している」と指摘。インド洋のトビイカについて「新たな資源として有望」と紹介した。

 北大大学院水産科学研究科の今野久仁彦教授は「魚類には見られないイカ筋肉タンパク質の特徴」と題し、イカの鮮度を保つ鍵を握るタンパク質「ミオシン」について説明。「食塩を加えると不安定になり、分解が進む」などと説いた。

提供 - 函館新聞社



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