風力発電施設、恵山町へ無償譲渡

update 2004/11/17 11:21

 恵山町は15日、第3セクターの破たんに伴い破産管財人の所有となっていた風力発電施設(風車2基)の無償譲渡を受けた。これを受け函館市は16日、12月の合併時に同施設を引き継ぐ考えを正式に表明した。年間500万円の売電収益を見込んでいるという。

 同日開かれた市議会経済常任委員会(茂木修委員長)で、桜井健治商工観光部長が報告した。

 報告によると、市は風力発電による電気を、北海道電力に1キロワット当たり11・6円で販売することで、年間500万円の収益を見込んでいる。

 新「函館市」に引き継がれる発電施設に債務はないが、施設は風の弱い同町高岱地区の山間部にある。

 石井満氏(民主・市民ネット)は「大きな風力を確保できる場所への移設を考えてはどうか」と提言したほか、風速データなどの管理徹底を求めた。移設に対し桜井部長は「長期的な視点で検討していきたい」と答えた。

 発電施設はドイツ製風力発電機2基で2002年9月に稼働した。3セクは2004年3月に自己破産。負債は約4億8000万円に達したが、建設の前提となった風力を調べる「風況調査」のデータが誤っていたため、調査を行った業者が負債を全額負担している。

提供 - 函館新聞社



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