椎名篤子さんが自立援助ホームの必要性や児童虐待の実態を講演
update 2004/11/10 10:22
児童虐待をテーマにした漫画「凍りついた瞳」の原作者、椎名篤子さんの講演会が8日午後6時半から渡島合同庁舎講堂で開かれた。「函館地区に自立援助ホームを立ち上げる会」(藤田俊二代表)が中心となって企画。児童虐待の実態、自立援助ホームの必要性などが具体的に語られた。
自立援助ホームや会の活動を一般に広く知ってもらおうと企画され、約320人が参加した。
椎名さんは、虐待を受けた子供の写真、虐待の経験に苦しみ続ける大人からの手紙などを紹介しながら、児童虐待の悲惨な実態を説明。「厳しいトラウマを持っている」など、成長後も残る心の傷の深さなどを語った。
自立援助ホームについては「帰るべき家を持たない子が働きながら暮らす家。もともとは、児童養護施設のアフターケア施設としてできたが、現在は虐待を受けた子を預かる施設になっている」と説明。中長期にわたる支援体制の不備に触れ、「自立まで支えていく手立てが今の日本にはない。こういったところで自立援助ホームの役割が必要になってくる」と力説した。
その上で、函館に自立援助ホームを作るための土台作りとして、児童虐待に対するイメージの統一、連携体制の構築などを指摘。施設の形態、予算の必要額なども具体的に触れながら、「自立援助ホームをどういう位置づけにするのか。民間、道、市区町村が役割分担をきちんと話し合う必要がある」などと語った。
提供 - 函館新聞社
ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。