函北高・鈴木教諭が日展初入選
update 2004/11/8 10:07
東京都美術館で24日まで開かれている、第36回日展の書部門で、函館北高校教諭の鈴木大有(本名・孝徳)さん(47)が初入選を果たした。20年来の悲願を達成した鈴木さん。「ようやく目標に触れ、次への足がかりが見えたような気がする」と謙虚に喜びを語り、書の向上、指導者としての普及・発展に意欲を新たにしている。
鈴木さんは道教育大函館分校(現道教育大函館校)に入学した時に書道を始めた。国語の教員となってからも続け、数年後から毎年、日展に挑戦し続けてきた。
取り組んでいるのは近代詩文書。入選作品は最近、鈴木さんの心の琴線に触れているという「津軽」をテーマにした、歌手の新沼謙治さんの「津軽恋女」(久仁京介作詞)。「津軽の海よ竜飛岬は吹雪に凍えるよ」で始まる歌詞の筆運びは曲がっており、立体感を感じさせ、雪のある津軽の風景と、そこに暮らす人たちの姿が伝わってくる。「自分の情感を込めた表現が評価されたことがうれしい」と話す。
「展覧会出品は自分のため」と語る。現在は書道を教えており、「若い世代に書道の素晴らしさを広めることが自身の使命」ときっぱり。作品づくりに取り組む姿勢から、教え子たちに自身の願いを伝えようとしている。「次世代につなげていくためにも頑張り続ける」
「いつか私の教え子が(日展に)入選すれば素晴らしいだろうな」と夢を語る鈴木さん。念願の入選を果たし、書道文化の発展を願う気持ちも一層高まった。
提供 - 函館新聞社
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