市内家電量販店でプリンター商戦過熱

update 2004/11/6 10:30

 年賀はがき発売とともに、パソコンの家庭用インクジェットプリンターの年末商戦が本番を迎えた。家電量販店には各メーカーが10月に発売した新製品がずらりと並び、その場で印刷したサンプルを見比べたり、本体の大きさを確認する買い物客でにぎわっている。

 「年賀状に、ご家族の写真はいかがですか」。函館市内のMAXデンコードー函館店(石川町52)のプリンター売り場。顧客が近づくと、販売員が駆け寄り、年賀状のサンプルを印刷してみせる。「どのデジカメの機種にも対応できますよ」

 上階に大手玩具店があり、店内は家族連れが目立つ。プリンターの用途は多岐にわたり、印刷機能だけでなく「1台で何役もこなす機種が人気」だ。スキャナー機能やコピー機能を搭載した複合機は、単価が昨年モデルより2000円ほど高いが「需要は伸びている」という。3万5000円前後の機種が売れている。

 同店は、年末のプリンターの売り上げ目標を前年同期の2割増となる600台とした。例年、11月から翌1月中旬までに、年間販売台数の5割を売りさばくという。

 市内のベスト電器函館長崎屋店(美原1)も販売に力を注ぐ。各メーカーが売り出した新製品を取りそろえ、壁一面に広告に起用された女優のポスターなどを張ってアピール。

 同店でも複合機の人気は高い。だが、印刷専用機の良さも「価格が安くて、置き場所に困らない」と指摘する。持ち運びもできるため、学生などが買い求めている。

 また専用機のうち、両面を同時に印刷できる機種が売れている。紙を差し替える必要がないので、煩わしさが半減するという。「寝ている間にきれいな年賀状ができますよ」と売り場担当者。2万円前後の機種が売れ筋だ。

 一般家庭にプリンターが広く普及したため、2001年度以降の販売台数は伸び悩んでいる。だが、各量販店は「この2カ月間が勝負」と、販促活動に力を入れる。

 今年、道南で販売される年賀はがきは昨年より1割多い1790万枚。このうち、パソコンのプリンター用のインクジェット紙のはがきは941万枚で、昨年より6割も増えた。

提供 - 函館新聞社



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