ラインアップ七飯アルペンがシーズンイン間近に迫り最終調整
update 2004/11/3 13:18
「勝負は雪が降る前から」―。スキーレーシングチームのラインアップ七飯アルペン(秋庭仁会長)は、ローラーブレードなど車輪のついた用具での滑走など、陸上のトレーニングを続けている。スキーのレベルアップは夏場のトレーニングで決まるとも言われており、「限られたゲレンデでの滑走を万全のコンディションで」というメンバーの気持ちは強い。シーズンインを間近に控え、選手たちは本番を意識した熱のこもった“プレ滑走”を続けている。
やや傾斜のある広いアスファルト舗装のスペース。「シャーッ」という音とともに、ストックを手に持った選手が次々と滑り降りてくる。コースにはポールを意識したコーナーも設けられており、コーチ陣がフォームなどを細かくチェックし声をかける。同チームが雪解け後から週末ごとに続ける、陸上での滑走練習の様子だ。
使用するのは、靴底に車輪が一列に並ぶローラーブレードと、スキーのような短い板に車輪がつきブーツと接続した道南では珍しいデュアルラインスキー。感触の違いこそあれ、「滑る」ことを体感することができる。「シーズンだけでは時間が足りない。特にスキー歴が浅いジュニア層にとって滑る感覚の練習は重要」と浜野義弘ヘッドコーチは重要性を強調する。
中村優君(大中山中1年)は「シーズン最初でもすんなり滑れるし、ポールにぶつかりにくくなった」と夏の特訓成果を実感した様子。このほか、週1回函館市民体育館で瞬発力を高めるなどの陸上トレーニングも続けており、こうした豊富な「陸トレ」を積んで、短いシーズンを万全の状態で迎える。
年間を通じた密な練習には、チームの強化のほかジュニア層の発掘・育成という狙いもある。メンバーは全体では40人で発足当初より増えているが、小中学生は10人と頭打ちの状態。全国的なスキー人口の減少も踏まえ、浜野ヘッドコーチは「大野町出身のアルペンスキーヤー・佐々木明選手に続く選手を道南から再び」と力を込める。
「陸トレ」はスキー場オープン前まで続け、シーズンが始まると函館七飯スキー場を拠点に、夜間や週末の練習、大会出場に励む。選手たちは空気の冷たさで目前に迫ったシーズンを実感しながら、追い込みの練習に汗を流している。
同クラブでは随時ジュニアを中心にメンバーを募集している。おおむね小学1年生以上で経験などは問わない。練習見学などの問い合わせは事務局長の堤淳一さんTEL42・7206。
提供 - 函館新聞社
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