少年野球、2大会で熱戦
update 2004/11/1 09:57
第24回はこしん中道杯争奪親善少年野球大会(函館信金中道支店主催)、2004年度少年野球西部地区新人戦(実行委主催)は31日、決勝戦などが行われた。本通公園グラウンドで行われた、はこしん中道杯の決勝戦は函館ヒーローが鍛治ブレーブスに延長8回、4―3でサヨナラ勝ちし、柏野小グラウンドでの西部地区新人戦決勝は、金堀広野エレファントが函館メッツを7―0で破り、それぞれ優勝を飾った。
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スタメンに6年生6人が名を連ねた函館ヒーロー。6年生にとっては最後の大会で、試合前に松本優樹主将(6年)が「みんなの思い出になるように」と仲間に呼び掛け臨んだ。
1―1で迎えた4回裏、無死2、3塁で安達雄太(6年)が左中間を破る2点2塁打を放ち、勝負は決まったかに見えた。しかし、6回に1点を返され、迎えた7回。あと1人の場面で長打を許し、延長戦へ持ち込まれた。
延長8回裏、前の打席まで2安打との松本が「思い切り振り抜くことだけを考えていた」と4球目のストレートを中前にはじき、出塁。すかさずこの日4つ目の盗塁に成功した。ここで根岸栄一監督は「打球を転がせば何とかなる」と安達にヒットエンドランのサインを出した。安達が放った打球はショートゴロ。スタートを切っていた松本に動揺したのか、1塁への送球がそれる間に、松本がサヨナラのホームを踏んだ。
夏まではひざや腕に故障を抱え、満足な働きができなかった松本も、投打にわたる活躍で最後の舞台ではしっかりと役目を果たした。松本は「いい締めくくりができた」と感動の涙を浮かべていた。
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堅い守備につながりのある打線。金堀広野エレファントは攻守にそつのないプレーで、出場9チームの頂点に立った。石沢英二監督(60)も「守備などまだまだ春に向けて鍛えなければ」と振り返ったが、練習の成果をしっかり出した選手たちを満足そうに見つめた。
3回、1点を加えてなおも1死2塁のチャンス。4番・谷目直紀(5年)の当たりは決して良くなかったが、しぶとく三遊間を破った。その後、相手の守備の乱れなどを呼び込み、この回打者9人で4点を奪い試合を決めた。ビッグイニングの“導火線役”をしっかり果たした谷目は「ことし最後の大会なので思い切りできた」と充実感を見せた。
エース田中竜生(5年)は立ち上がりストライクが入らず初回で降板したが、2番手・遠塚谷真也が2回以降、無安打2四死球の力投。代わりに三塁に入った田中も、深い当たりを何度も好捕し、きっちり2人の完封リレーを演出した。
高いチーム力を発揮しての優勝に、大会関係者からは「来春が楽しみ」との声も。遠塚谷主将は「目標は来年全道大会に出ること。優勝を自信にまたしっかり練習する」と決意を語った。シーズン最後に手にした優勝の喜びは、すぐに選手たちのやる気に変わった。
提供 - 函館新聞社
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