全日本柔道形競技大会で清野さんと工藤さん3位入賞

update 2004/10/22 11:29

 このほど東京で行われた、第8回全日本柔道形競技大会(財団法人講道館、全日本柔道連盟主催)で、北海道代表として出場した、清野國安六段(42)=函高専スポーツ科学科助教授=と工藤重孝五段(44)=工藤整骨院柔道整復師=が、固(かため)の形で3位に入った。日ごろ指導を受ける機会がほとんどなく、ビデオによる“独学”で練習を重ね、同大会3回目の挑戦にして過去最高の成績と悲願の入賞を果たした。「これまでの経験が生き、地道に学んだ技や礼法を点数に反映させることができた」と充実の笑顔を見せている。

 大会では2人の選手が、技をかける「取り」と、「受け」に分かれて演武する。技に応じて「投(なげ)の形」「極(きめ)の形」など7部門に分かれ、各部門に全国10地区の代表がエントリー。2人が出場した「固の形」では抑え込み、締め技、関節技計15種類を披露、技の正確性や全体の流れ、礼法などが審査される。

 大会2カ月ほど前から本格的な練習に入ったが、普段他の人から指導を受ける機会はなく、2人が演武と指導役を兼ねる状態。週2回の練習は毎回ビデオで録画し確認し、地道に修正を続けた。「客観的なアドバイスを受けることができず、手応えもなく、暗中模索の練習だった」と清野六段は振り返る。

 固め技は動きが小さいため、技のダイナミックさと正確さを特に意識。「細かな動きも大切にと心掛けた」(工藤五段)。大会当日、約10分間の演武終了後は「練習通りのことはできた感触はあった」ものの、審査員からの評価はつかめなかった。それだけに「3位に入った時は驚いたし、うれしかった」と、喜びで声をそろえる。

 2人は24日に函館港中学校で行われる大会で演武をする。道南での形の本格的な競技者は2人を除いていないといい、「選手や指導者、観客が形や柔道に対する意識を深め、形が広まるきっかけになれば」と、普及に期待を寄せている。

提供 - 函館新聞社



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