「函館に自立援助ホームを」立ち上げる会が発足

update 2004/10/18 10:19

 親から虐待を受けるなど、家庭により所のない若者を受け入れ、ともに生活しながら社会での自立を支える「自立援助ホーム」を函館に作ろうと、有志が集まってこのほど、「函館地区に自立援助ホームを立ち上げる会」(藤田俊二代表)を発足させた。家庭環境や諸制度のはざまで行き場のない若者を受け入れ、子供たちの自立を支える地域体制を築こうと、広く理解や協力を呼び掛けている。

 自立援助ホームとは、家庭基盤のない若者が就労しながら生活する場。1998年の児童福祉法の一部改正により法制化された。一般的な児童福祉施設は18歳未満を対象としており、青少年が自立に向けて支援を受けながら生活できる施設は同ホームだけ。現在、全国には公立、民間を含め20カ所以上の自立援助ホームがあるが、北海道にはまだ設置されていない。

 函館では、児童福祉施設や児童相談所関係者、子供の虐待や人権、家庭内暴力(DV)などにかかわる市民団体メンバー、教育関係者ら、日ごろの活動でホームの必要性を痛感している人たちが集まり、6月に立ち上げる会を発足させた。これまで、全国自立援助ホーム連絡協議会の遠藤浩代表を迎えて勉強会を開くなど、ホーム設立に向け、学習や協議を重ねてきた。

 同会が想定する施設は、一般民家に少人数の若者を受け入れ生活をともにする小規模型ホーム。15歳から20歳の若者を受け入れ、家庭的な温かい環境の中で持続的な支援を続け、社会へ自立する手助けをしていきたい考えだ。

 今後の課題は、ホーム運営に携わる適任者の人選をはじめ、スタッフや協力者、資金の確保など。同会ではまず、自立援助ホームや同会の活動を広く知ってもらおうと、11月8日午後6時半から渡島合同庁舎3階講堂で講演会を開く。

 講師は、フリージャーナリストで、児童虐待を描いた漫画「凍りついた瞳」の原作者としても知られる椎名篤子さん。参加無料。申し込みは、函館児童相談所TEL0138・54・4152、ファクス同32・6159。

提供 - 函館新聞社



前のページにもどる   ニュースをもっと読む



ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。

ページ先頭へ

e-HAKODATE .com
e-HAKODATEは、函館市道南の地域情報や函館地図、旅行観光情報、検索エンジンなど、函館道南のための地域ポータルサイトです