語り部・細越さん招き、旧笹浪家住宅で民話の集い

update 2004/10/18 10:18

 【上ノ国】岩手県遠野市在住の語り部・細越雅子さんを招いての民話の集い「岩手県遠野の民話の世界を」が16日夜、上ノ国町にある国の重要文化財・旧笹浪家住宅で開かれた。町内外から訪れた約50人の童話ファンが、ろうそくの優しい光の下で、ぬくもりあふれる民話の世界に親しんでいた。

 道内最古級の民家建築で知られる旧笹浪家住宅を幅広くPRしようと、町内で活動するトトロの会(北島まき子代表)が主催した。

 全国で「出前語り部」の活動を続けている細越さんが、東北各地に信仰が伝わる「オシラサマ」の物語をはじめ「野菊」「鬼千匹」などの民話を、あたたかさがこもった東北弁で語った。

 細越さんは「民話は『心の栄養』です。数々の道徳や教訓を伝え、何百年たっても古さを感じさせません」と、民話を鑑賞する楽しみをアピールしていた。

 この日は、町内に伝わる昔ながらの夕食が再現され、参加者に振る舞われた。炭火が入れられた囲炉裏(いろり)を囲み、小豆の煮出し汁で色を付けた豆ご飯、脂がのった地場産根ホッケと山菜のエゾニュウを使った煮付け、芋煮汁などに舌鼓を打った。料理が並べられた朱塗りのおぜんは、江戸時代後期の作と伝えられるもので、ニシン漁で栄えた網元の活気を醸し出した。

 参加者は「民話の舞台を思わせる笹浪家で細越さんの民話を鑑賞できて幸せ」「普段の夜は真っ暗な笹浪家ですが、明かりがともり、にぎやかな話し声がすると、昔ながらの情緒を感じさせるすてきな雰囲気になりますね」と話していた。

提供 - 函館新聞社



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